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マキノ町を含む湖西、湖北一帯の湖岸は、景勝の地として有名であるが、海津大崎の岩礁は、その中でも随一の景観を誇っている。青く澄んだ静かな湖面に東山を主峰とする緑深き山塊がどっしりとそびえる様は、琵琶湖に希な景観を呈し、神秘的でかつ猛々しい雰囲気をかもし出している。琵琶湖には、室町時代の明応9年（1500年）近衛政家が中国の瀟湘八景にならって選んだとされる「近江八景」があり、安藤広重の浮世絵に美しく表現され、近世有名となった。近江八景が主に湖南を中心に選ばれているのに対し、昭和25年（1950年）琵琶湖とその周辺が「琵琶湖国定公園」に指定されたのを契機に選ばれた「琵琶湖八景」は、近代感覚を下に琵琶湖の広大さと変化ある景観を主として選ばれている。
琵琶湖八景　「夕陽　瀬田石山の清流」　「月明　彦根の古城」　「煙霧　比叡の樹林」　「涼風　雄松崎の白汀」　「春色　安土八幡の水郷」　「深緑　竹生島の沈影」　「新雪　賤ヶ岳の大観」　「暁霧　海津大崎の岩礁」
海津大崎からは竹生島の沈影と海津大崎の岩礁の二景を同時に望むことができる。