北はマキノ町西浜のマキノサニービーチ高木浜から南は今津町浜分の今津浜に至る延長約5kmの琵琶湖岸には、2000本を越える黒松が並木となって林立しており、緩やかな曲線を描きながら延々と続く砂浜と相まって、白砂青松の美しい湖岸景観を形づくっている。この松林は、人家や田畑の防風林として、あるいは魚類の浜辺への寄り付きが強い風波により妨げられるのを防止するための魚付き林として、明治の末期から地元の人々によって植林、保護されてきたもので、人々の生活と密着しながら、厳しい環境の中で育み、慈しまれてきたものである。昭和62年(1987年)1月、社団法人日本の松の緑を守る会から「21世紀に引き継ぎたい日本の白砂青松百選」に選定された。